FF THE BUTZ 〜犯された過ち〜


◆前回までのあらすじ◆
バッツ、レナ、クルル、ファリスの4人は4つの石板を探している。1つ目の石板はクルルが発見した。しかし2つ目の石板はどうしても見つからない。そしてついにバッツはレナ、クルル、ファリスと意見が対立。バッツは3人に絶交をいいわたし、出ていってしまった。


「・・・・・・・。」
バッツは1人朝食をとっていました。
「・・これでよかったんだよな。」
バッツはそうつぶやきました。
「でもああは言ったものの、これからどうすればいいんだ・・・・?ま、なんとかなるだろう。」
バッツは気楽にしていました。と、その時、
「ねえ君。もしよかったらうちに来ないかい?」
男性が声をかけてきました。
 そして、バッツはしばらくジャコールの町の武器屋で働くことになりました。バッツはそれはそれで楽しいと思っていました。しかし、この後彼は人生のどん底に落ちてしまうのです。
「バッツくーん!こっちお願ーい!」
「はいはーい!」
バッツはいつもはこういうことは面倒くさそうにしますが、今はこれを生きがいにしているため、ものすごく真面目にやっています。
 一方レナ達は、
「バッツさんがいなくなってもう一週間。なんか静かですね。」
クルルが言いました。その通り、バッツがいなくなってからというものの、石板探しや戦闘ははかどってきたものの、前より仲間の会話が減ってしまい、今ではレナが1人ベラベラしゃべっているという有り様です。
「いいじゃない。会話がなくても私達は仲間にかわりはないし、それ以外は何もかもうまくいってるんだから。」
「それはそうですけど・・・・・・・・・。」
「心配せずに3人でがんばりましょう!」
 バッツとレナ達がバラバラになってしまったことはエクスデスも知っていました。
「ファファファ・・・光の戦士が分裂か。これは世界を無にできる可能性を増やすことができるかもな。」
エクスデスはある事を考えました。バッツを二度と再起不能に追い込む方法を。
「よいしょ、よいしょっと。」
バッツは今日も熱心に仕事をしています。そして、隣から、
「バッツ君。悪いけどこの荷物をバル城まで届けてくれないか?」
と頼まれました。バッツはバル城という言葉にピクッときましたが、断るわけにはいかないので、
「はい。わかりました。」
と快く承諾しました。
 そして、城まで来て、「ありがとう。またよろしくお願いしますよ。」
「はい。」
荷物をバル城まで届け、帰っていきました。その日、城の都合でたまたま城にいたクルルとモグがその様子を見ました。
「クルル。今の・・」
「バッツさんに間違いありません。一体バッツさんに何があったのでしょうか・・・・・・・」
クルルは急いでレナてファリスのトランシーバーに連絡をいれました。
「ふう。すぐ用事がすんでよかったなあ。だれにもオレのことばれなかったみたいだしレナ達もいなかったみたいだし。」
バッツが安心したその時、
「ケーッ、ケーッ。」
モンスターが現れました。いつものバッツならすぐに戦闘開始状態にはいるはずですが、普通の民間人の生活に慣れたバッツには戦う力がなかったのです。
(えーと、どう戦うんだっけ。全然わからない。頭の中真っ白だぜー。)
バッツが慌てている間にもモンスターは次々とバッツに攻撃をしかけてきます。バッツには無数の傷が刻まれていきます。
クルルの連絡でかけつけてきたレナ達もその光景をまじまじと見つめています。
「なんかあいつ少しも攻撃してないじゃない。」
「どういうことでしょう。あのかたのモンスターは何回も戦いましたのに・・・。」
バッツのこれまでのいきさつを知らない3人は不思議がっています。
「みなさん。バッツさんを助けましょう。」
「で・・でもあいつとはもう絶交したからもう関係ないし・・・。」
「もう関係ないから助けないモグか!人達を救うのが光の戦士でしょうがモグ!」
「それはわかってるけど・・・。」
「じゃあどうして助けないモグ!」
「でも何かイヤミをいわれるのが嫌だから・・・」
「そんな理由間違ってるモグ!」
「・・・そうよね!モグの言う通りよ!何を言われてもいい。みんな、助けにいこう!」
「はい!」
「・・・承知した。」
3人はバッツの所へ行きました。そして、
「召還!タイタン、大地の怒りよ!」
「フレイムタン!」
「秘技、ぶんどる。」
レナ、クルル、ファリスは戦闘をし、敵をまとめてやっつけてしまいました。
「・・・お前ら・・・。」
「あ、あのさ・・・その・・・。」
「バッツくーん!早くしなよ!猫の手も借りたいくらいなんだ!さっ、早く来て。」
いきなり男性が現れ、バッツを連れていってしまいました。
「ちょっとお!待って・・・・。」
「行っちゃったモグ。」
「どうしてこういう時に限って邪魔がはいるの!」
「人生なんて、こんなもんモグから。」
「ちょっとその言葉、胸にささるんだけど。」
「気にすることないモグ!」
「これからどうしましょう。」
「今ならまだ間に合うわ!後を追いましょう。」
3人はバッツの後を追いかけました。
「お疲れさま。今日の仕事はこれで終わりだよ。もう部屋で休んでて。」
「はい。」
 バッツは急がしかった仕事をさっさと片付け、部屋に戻りました。
「今日はちょっとつかれたなあ。ま、なんかこの生活も楽しくなってきたし。」
と、そこにエクスデスが現れたのです。
「な、なんだよエクスデス・・・。」
「光の戦士よ。お前は本当に弱くなったな。」
「な・・・なんでそんなこと言えるんだよ。」
「わからんか。お前さっきの戦闘、戦えなかったではないか。」
「それは・・・あいつが強かったから・・・。」
「だが他の仲間には簡単に倒せた。お前と同程度の力の仲間はな。それが何を意味しているか・・・おわかりかな?」
「・・・・・・・。」
「どうやらわかったみたいだな。本当に皮肉なものだなあ。自分が楽しいと思っていたことが原因で大切なものをなくしてしまうとは。まあこれも運命。そう思ってあきらめな。では私はこれで。」
エクスデスは姿を消しました。エクスデスはバッツに相手が失望するようなことを言い、堕落させ、再起不能にする作戦できたのでした。その上エクスデスはレナ達にも同じ作戦を使おうとしたのです。エクスデスの思惑通りバッツは深く傷ついてしまったのです。  バッツはエクスデスがいなくなった後いきなりベットにつっぷし、わっと泣きだしました。
 レナ達はすっかり男性を見失ってしまい、途方にくれてしまっていました。
「まったくぅ。結局見失っちゃったじゃない。」
「一体どこへ行かれたのでしょう。」
レナとクルルがうろうろしていると、ファリスが何か邪悪な気配を感じ、立ち上がりました。
「姉さん・・・・?」
レナが不思議そうにしているとファリスのすぐそばにエクスデスが現れ、ファリスを捕まえてしまいました。クルルはびっくりして抱いていたモグを落としてしまいました。
「レナ、クルル、ファリスよ。お前達はわがままだな。そのわがままが大きな事件を引き起こすのだぞ。」
「エクスデス・・・。」
「何モグ!いきなり現れてその態度は!」
「これは失礼だったな。私は今からお前達に話したい事を話す。おとなしく話を聞くならばお前達には何も危害を加えない。だが、何か攻撃をしようとしたらこいつの命は保障しない。」
エクスデスはファリスに無の力を突きつけながらそう言いました。ファリスは抵抗しても無駄とわかっているので、おとなしくしていました。攻撃を続けるファーグルにも攻撃を中止するよう命令し、攻撃をやめさせました。
「くぅ。私の姉さん思いの性格とクルルちゃんの臆病で小心者の性格を利用したってわけね。あんたそこまでして私達に話がしたいの?なら聞いてやるわ。私達にとって重大な話のようだしね。」
「賢明な判断だ。では話そう。光の戦士が1人足りないのはそいつとケンカしたから。違うか?」
「そ・・・そんな事あんたに関係ないでしょ!」
「図星のようだな。原因はお前達があいつのやり方に納得いかなくてこうしろとわがままを言った事にあるようだな。」
「私達は悪くないわよ!あいつがいけないのよ。あいつが私達の意見を聞いてくれなかったから・・・。」
「だったらこうしてみたらどうだ?お前達にこうしろとわがままを言われ、ついカッとなって絶交だと言って出ていったが、自分の行き場所がなくなって、村人に拾ってもらったが、そのせいで力がなくなり、そいつは完全に心を閉ざした。そう考えるとお前達の方が悪く見えるぞ。」
「ちょっと待って!じゃあまさかバッツが・・・・。」
「本人の想像に任せる。」
「みんな!行きましょう!」
レナはエクスデスの手をキックしてファリスを助け、ファリスとクルルの手を引っ張って走りだしました。エクスデスは目を見張り、
「ふうん。どうやら奴等には逆効果だったようだな。まあいい。あいつらがいくら努力したってバッツは再起不能さ。」
レナは大慌てです。
(私のせいだ・・・・。私があんなわがまま言ったからこんな事になったんだ・・・。早く探し出して会いにいかなきゃ!そして一言謝らなきゃ!)
クルルとファリスはレナに引っ張られたままです。レナは必死ですが残念なことにバッツのいるジャコールの町とは反対の方向に探し回っています。
 その頃、バッツの部屋を目指してあるチョコボがかけだしていました。村人をみんな振り切ってかけだしています。
そう、そのチョコボは・・・・。







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