恐怖のバレンタイン


2月14日。世では女の子から男の子にチョコレートと愛を渡す日である。
では、FF5の世界はどうなっているだろうか。
さっそく見学しに行きましょうvv


男性陣(と言っても2人)の場合

「あ〜、今年はファリスからチョコもらえるかな…。
 いや、絶対ファリスと俺は両思い確定!!うん!!!」
バッツはいつものごとく一人で妄想しまくってた。
それも東京ドーム4個分。
ちなみにギルガメッシュの方はというと…
「ファリスーーー!!!愛〜してる〜〜〜vvv」
自分のテーマ曲に合わせて熱唱していた。
これは見ている方も恥ずかしいと思われる。
そんなアホ2人組が、こともあろうことか交差点で激突した。
2人とも燃えているので、それは車同士の交通事故並。
ぶつかった人物に文句を言おうとして、そこで相手が恋のライバルであることがわかった。
「フフ…。何か嬉しいことでもあったか?
 この俺様にサッチー並堂々とぶつかるなんて…」
サッチーと一緒にされて気分を損ねたバッツも反論。
「お前こそ、中居ぐらいヘタクソな歌でも歌ってて気ィそれてたんじゃねぇの…?」
睨み合う2人。その先にあるものはただ一つ――
「バッツーーー!!!ファリスのチョコはぜってぇ俺宛てだかんな!!?」
「何言ってやがるヘコポンタン(?)!!ファリスがてめぇなんぞ好きになるわけねーだろーー!!??」
「あん!?第一お前のどこらへんがファリスにふさわしいって言うんだチョコボ頭!!!
チョコボと言われて、バッツはかなり頭にきたらしい。
ギルガメッシュを指差しながら
「へっ!!俺はなぁ、この前新種ジョブ・慎吾ママをマスターしたんだぞ!!!
 アビリティは女装ダンスおっはーだ!!!!
 どうだ!!?(何が)SMAPのメンバーもビックリだ!!!!」
馬鹿だ。だがギルガメッシュもやはり馬鹿だった。
「お、俺なんかなぁ…そう!!!
 激レアな限定30個のドラえもん文房具12個全部集めたんだぞ!!!
 これは絵柄のドラえもんの尻尾に寝癖がついてんだ!!
 の●太も腰抜かすぞ!!!!」
「くっ…!!やるな……」
「お前こそ……!!!」
その後、超低レベルな自慢し合いが約3時間ほど続いたらしい。
騒音公害ですね。(その程度で片付けていいのか)


ファリスの場合

「バレンタインデー?」
「そうよ。ファリス、やっぱりしらなかったのね」
タイクーン城にはクルルが遊びに来ていた。
数日後のバレンタインデーの話だ。
「それで…女が好きな男に告白する、ってわけか」
「そ♪ファリスも誰かあげる人がいるでしょ?
 だからチョコの作り方とかの参考書を持ってきたの。」
クルルは持ってきた荷物から数冊の雑誌を取りだし、それをファリスに手渡す。
「ありがとう。さっそく作ってみるよ」

「…とは言ったものの、いくら作り方が書いてあるとはいえ料理なんてしたことないからなぁ…。
 クルルも自分のチョコ作る為に帰っちまったし。」
とりあえず台所立って本と格闘してみるが、どうもよくわからない。
「う〜ん…このチョコの原料ってなんだろ…。
 ウスターソースかな??それとも中濃ソースか?」
オチャメさんなファリスはチョコが何で出来ているかさえ知らないらしい。
つーかソースで甘い食べ物が作れると思うのか。
「ま…とにかく作ってみるしかないよな。
 えー…と、愛情たっぷりなら乙女のキッスとか入れてもいーかな…」
ファリスは自分が危険人物になっている事に気づかず、黙々とチョコ作りに専念した。


レナの場合

「うふふふふふ…!!出来たわ!!!レナちゃん最高傑作ゴブリンチョコクッキー!!!
 これでファリスもイチコロね!!」
バレンタインデーは女から男へではなかったのだろうか。
第一そんな料理プレゼントしてファリスが喜ぶとでも思っているのか。
しかしそんな事は激ハイパープリティ王女(自称)レナ様には関係ない。
「でも、この天才な私でさえ失敗というものは存在するものだわ。
 とりあえず…実験してみましょうか。(酷)」
既に味見や試食ではなく実験レベル。しかも他人に食わせるようだ。

レナは天国へ旅立ったガラフを強制的に呼び出して実験するつもりらしい。
ムーアの大森林にある彼の墓場に試作品を供えてみた。んな危険なもん供えるなヨ。
第一これでガラフが食うと思うのか。
だが、10分ぐらいした後。近くに隠れて観察していたレナは人影を見つけた。
ガラフ…なのだが、彼だけでなく、意味のわからない黒マントの男たちもうようよしている。
隕石つながり…?(違)
そして更に3分後。
ガラフと黒マント達は、ミッキーマウスマーチの音楽に合わせてパラパラを踊りながら穴を掘り出した。
中には「ナンバーください」とつぶやく者もいたという。
「…成功したみたいねッvvv」
彼女はコレのどの辺が成功だと言うのだろうか。


そしてバレンタイン当日。
ファリスは徹夜して作った1つのチョコを愛する人に渡すべく、こっそりタイクーン城を抜け出した。
さっさっと彼がいる場所へと向かおうとしたのだが…
お姉様ーーーーーーー!!!!!
後方からレナが超高速でファリスに抱きついた。
「レナ…どうしたんだ?ジョギングか?」
ファリスはどこか天然だった。
「うふ♪姉さんったらボケっちゃってvv
 ハイ、これvvv」
レナはあのゴブリンチョコクッキーを中身に似合わないくらい可愛くラッピングした包みを、ファリスに手渡した。
「あれ…?女から男に渡すモンじゃなかったのか?」
「嫌だわもう!!そんな常識、愛の力でふっ飛ばしちゃったわよvv」
「…ありがとう。受け取っておくよ」
そう言うと、レナは満足して城に引き返して行った。
だがしかし、いくらボケっぷり満々なファリスも
このチョコがチョコでないことを察知していた。
あのレナが作ったものだからだ。
どうしようかと思って立ち止まっていると、突如辺りが暗くなる。
ふいと空を見上げると、なんと飛空挺が上空に待機していた。
そこから何か物体が2つほど落下してきた。
それはファリスから10メートルぐらい離れたところの地面に衝突した。
が、それはすぐに復活し、互いに殴り合う。
そう、そんなゴキブリ並の生命力を持っているのはバッツとギルガメッシュだった。
「ああ!!ファリス…!!??」
2人が自分に向かって同時に声をあげ、ライバルを妨害しながら駆け寄ってくる。
一瞬逃げようかとも思ったが、その中にこのチョコを渡す相手がいるので、思いとどまる。
やっと2人がファリスの元につくと、すごい勢いで詰め寄る。
「ファリス!その…今日、バレンタインデーだよな??」
「そう!!だから…バッツと俺。どっちにくれるんだ?」
因みにまだファリスは何も言っていない。
ファリスはどちらかだけにチョコ渡すのは、渡されなかった人物が可哀想だと思った。
そこで、さきほどレナから受け取り、処分に困っていたチョコを渡すことにした。
2人にそれぞれ1つずつ渡すと、ファリスは少し照れながら、何も言わずに去って行った。
「ファリス…。」
「引き分け、ってとこかな…。」


後日。2人のうちの一方はミッキーのパラパラを踊りながら穴を掘り始め、
一方はどこに行ったかもわからなくなってしまったらしいです。(笑)

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さて、2001年の彼らのバレンタインはいかがでしたでしょうか?(笑)
もうギャグなのかシリアスなのかわかりませんが。(^^;
バレンタインデーなど、私には無縁なのですが(TT)、
やはりこういうイベントがあるのならば書かなければならないと思い、頑張って1日で書き上げました。
ちなみに、ファリスはどちらが本命だったかはあきらかにしていません。
あなたの妄想に任せますvv







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