Merry X’mas
「バッツお兄ちゃん!!今日はクリスマスだね!」
12月24日、聖クリスマス。
バッツ達の滞在しているカーウェンも、クリスマスの準備で大忙しだ。
「クルル、いい子にしてるとサンタからプレゼントがあるんだぞ」
「バッツお兄ちゃん、私の事、馬鹿にしてるの?」
「へ?」
「今時、サンタなんているわけないじゃないの」
「クルルは信じてないのか?」
「サンタなんているわけないじゃない。だって昔・・・・」
◆
そう、あれはクルルがまだ7歳の時の事・・・。
■
「おじいちゃーーーん!!」
「おお、クルル。どうしたんじゃ?」
「おじいちゃん、今日はクリスマスだよ!」
「おお、そうじゃのう」
「クルル、いい子にしてたよね?」
「うむ、そうじゃのう」
「じゃあ、サンタさんクルルの所に来てくれるかなあ」
「大丈夫じゃよ。きっと来てくれるじゃろう」
「わ〜〜〜〜い!」
その夜・・・・・。
「サンタさん早く来ないかな・・・・・」
いくらまってもサンタが来る気配はない。
「・・・・・そうだ!」
ごそごそ・・・・・・
「これで大丈夫!」
■
そして翌朝。
「ふあぁ・・・・よく寝た・・・・」
「お〜〜〜い、クルルぅ〜・・・・・」
「おじいちゃん!?」
そこには、赤い服を着て付け髭を付けたガラフがいた・・・。
天井から網で宙ずりになっている形で・・・・・。
「助けてくれぇ〜・・・・・」
そう。昨日の夜、クルルは罠をはったのだ。
サンタを捕まえるために。
◆
「・・・と、まあこんな事があったのよ」
「そっか〜・・・。ガラフはクルルを喜ばせようとしたんだな」
「結局、それ以来サンタなんて信じられなくなったわ」
「ハハハ・・・・・」
「しばらく人間不信に陥りかけたもの・・・・」
「いい思い出だな」
「今となっては・・・・・そうだけどね」
「さあ、ファリスとレナが宿屋で待ってるぞ」
「うん」
◆
「ただいま〜・・・・・」
「メリークリスマース!!」
パーン!パパーン!
「・・・!?」
「お帰りなさい、クルル」
「せっかくクリスマスなんだし、パーティーしようぜ」
「パーティー?」
「ここのところ、ずっと戦いっぱなしだっただろ?
『たまには息抜きも必要だ』って、レナがうるさいもんだから」
「何よ、バッツ。あなただってはしゃいでたじゃない」
「うっ・・・・」
「ほらほら、口論はそこまで。俺とレナで作ったんだ、このケーキ」
机の上には豪華・・・?な料理。
煌びやかに飾り付けされたクリスマスツリー。
そして・・・
◆
「クルル。私達3人からのクリスマスプレゼントよ」
「皆でクルルが喜びそうなものを選んだんだ」
「さあ、早く開けてみてくれよ」
「・・・うん!」
クルルが箱を開けると・・・・・
「クポーーー!!」
「モーグリ!?」
バル城にいたモーグリが顔を出した。
「クポー!!クポッ!!」
そのモーグリの手(脚?)にはスノードロップの植木鉢。
「最近会いに行けなかったからな」
「どう?嬉しい?」
「飛竜は箱に入らなかったんだ・・・・・」
「・・・ありがとう!!」
◆
クリスマスパーティーはその日の夜遅くまで続いた。
生死の淵で戦いつづけていた緊張が、
皆でバカ騒ぎしているうちに少しずつほぐれてきていた。
◆
「はぁ〜・・・・。こんなに騒いだのはいつ以来だろう」
辺りがすっかり静まり返った頃、
宿屋の外に人の影が二つ。
「皆楽しんでたみたいだし、成功だったな」
「また明日からも頑張れそうだよ」
「・・・・・・ファリス」
「ん〜?何だ〜?」
「クリスマスのプレゼント。お前にもやるよ」
「は?」
バッツの掌に収まるほどの小さな箱。
「メリークリスマス、ファリス」
「・・・・何考えてるんだか・・・」
クリスマスの夜は更けてゆく・・・・・
[END]
Post Script (あとがき)
うわ〜、ヒドイ。見事にわけがわからないぞ。
ギャグになったりシリアスになったりラブラブになったり。
まさに一石三鳥な駄文だ。(爆)一つで三つ楽しめる。(楽しめてない)
書きたかったのはガラフが罠にかかるところだけだったりします。(最悪)
モーグリが持ってる植木鉢がスノードロップなのは他に冬の花を知らなかったからです。(死)
そして、バッツのプレゼントの中身はなんなのか、それはご想像にお任せします。
他にも、何故舞台がカーウェンなのか、とか、豪華・・・?な料理、とか、
何故PostScriptとか書いてるのか、とか謎が多いですね。(爆)
でも本人必死に書きました。楽しんでもらえていれば幸いです。
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