恐怖のカレー


バッツ「…腹減ったなー……」
レナ「今何時?」
ガラフ「…1時じゃよ……」
バッツ「レナ―、なんか作れよー……」
レナ「やーよ、めんどくさいもん。」
ファリス「よし!じゃあ今日は俺がみんなに昼飯を作ってやろう!」

待ってましたと言わんばかりにファリスが言った。

バッツ「ファリスが……料理!?」
レナ「あー、食べてみたーい。じゃあ今日はファリスに作ってもらいましょ。」
ガラフ「そうじゃな。最近レナの料理も飽きて……ぐふっ!」
バッツ「……ガラフ―……大丈夫かー……って大丈夫なわけないか………」
ファリス「で、何つくろっか?」
バッツ「はいはいはーい!カレーがいい!」
レナ「カレー?ベタねぇ。せっかく作ってくれるっていってるんだから、
   和風子牛ステーキミルクソース和えとか作ってもらえばいいじゃない。」
ファリス「レナ……悪いが俺はそんなたいそれたものは作れん……」
バッツ「だろ?だから一番シンプルなカレーがいいんだよ!」
ガラフ「わしも賛成じゃ。」
レナ「ガ、ガラフ!?いつの間に!?」
ファリス「わかった!じゃあ早速材料を買ってくる!」

そういうとファリスは、お金を持って近くの八百屋に材料を買いに行った。
もちろん、料理などしたことがないので、カレーの材料などまったく知らない。
とりあえず自分では食べたことがあるので、そのとき入っていたものを思い出して
片っ端から買った。お金はたっぷりある。

ファリス「これとこれとこれと………」
八百屋の主人「お客さん……今日は何をお作りで?」
ファリス「カレーだ。」
八百屋の主人「変わったカレーですね…………」
ファリス「まあな。」

とりあえず野菜を買って、次にカレー粉を買いに行った。
店員に聞いて場所はわかったが、いろいろなところからでているので、
料理経験のないファリスには、どれを買うべきかまったくわからなかった。

ファリス「ま、どれも同じようなもんだろ。」

無事(?)カレー粉も買って、ファリスが帰ってきた。

ファリス「さあ!じゃあ今から作るぞ!」

ファリスが台所で料理をしている間、バッツたちは重大な会議を開いていた。

『ファリスの料理の味について』

意見1:バッツ「海賊だったから料理経験ないんじゃ………大丈夫かな?」
意見2:レナ「私の作ったカレーよりおいしかったら100点ね。」
意見3:ガラフ「じゃあ100点じゃな。」
意見4:レナ「死ね。」
意見5:バッツ「あのー、さりげなく人を殺さないでもらえます?」
意見6:レナ「どうせ生きててもろくな意見出さないわよ。」
意見7:バッツ「とにかく!100点満点中ファリスは何点か予想してみてくれ。俺は90点ぐらいだと思う。」
意見8:レナ「80点がいいところね。」
意見9:ガラフ「85点ぐらいじゃないかのう。」

点数:だいたい80〜90点 
味 :『結構おいしいだろう』


台所からファリスの声が聞こえてくる………

ファリス「あっ!違った!これ砂糖だ!」

ファリス「えーと、カレー粉を…………やばい!入れすぎたかも!」

ファリス「バッツは辛口がすきそうだからスパイスとかいろいろ入れてみよう。」

ファリス「シナモン?何だこれ?まあいいや、入れてみよう。」

ファリス「げっ!この七味唐辛子、虫わいてる!…………もう入れちゃったよ〜(泣)」

ファリス「にんじん細かく切りすぎたかな?」

ファリス「ジャガイモはよく火を通す…………芽を……取る…ってことは芽を入れるのか?」

ファリス「わーっ!沸騰してる!は、早くとめなきゃ!」

ファリス「ふーっ、やっと一人分できた………。」

一同「……………」
レナ「ほら、一人分だって!バッツ食べなよ!」
バッツ「い、いや…レナが先にどうぞ。」
レナ「私は後でいいわよー…」
ガラフ「わしも……」

ファリス「おまたせーっ!」
バッツ「で、できた?」
ファリス「さ、バッツ。召し上がれ。」
バッツ「え?お、俺!?」
ファリス「…食べたくないのか……?せっかく作ったのに……」
バッツ「い、いや、そんなことないよ!お、おいしそうだなぁー……」
ファリス「本当か!?よかった!さ、早く食べてみてくれ!」

☆バッツの思考☆

こ………これはやばいだろ………おい。ほんとにこれ食えるのか?
っていうかすでになんか違う生き物とかいそうなんですけど………
見るからに辛そう+まずそう+やばそう………
でも……食べなかったら、ファリス怒るだろうな…………

えーい!こうなりゃもうどうにでもなれ!どんな激辛でもどんな激甘でも食べてやる!
いくぞーーーーっ…………………

ぱくっ。









『あ…味が……………無い!

バッツ「ぐ………」
ファリス「どうした!?バッツ!?」
バッツ(や……やばい。予想していたよりも遥かにやばいぞ………まさか味がないとは……)
ファリス「やっぱりまずかったのか!?」
バッツ「(ま、まずい……ここはおいしいといっておかなければ……)い、いや、おいしいよ。うん。」
ファリス「本当に?」
バッツ「ほ、本当だよ!(一体どういう風に作ったら味がなくなるんだあぁぁ………!!?)」
ファリス「よかったー!じゃあ今からみんなの分も………」

レナ「いたたた……急におなかが………」
ガラフ「うっ!頭が痛い!記憶喪失じゃ………!」
レナ「こ、これじゃ……ファリスの作ったカレーが食べれない………!」
ガラフ「いかん!病院へ行かなくては!ファリスのカレーが食べられないとは………残念じゃ。」

ファリス「そうか……残念だな。」
バッツ(きさまら〜!覚えてろよ〜!!!!)

ファリス「でも、おいしかったんならよかった!また作るよ!」
レナ「そ、そう?じゃあそのときは私も是非頂くわ!」
ガラフ「わしもそのときは是非いただくとしよう………」


その日の夜はまたこのカレー。
次の日にはみんな揃って病院へ行ったのでした。


☆あとがき☆

味のないカレー、食べたことあります?どんな激辛よりも、どんな激甘よりもつらいです。
……バッツ可哀想。レナとガラフは自業自得(?)だね。
ちなみにファリスも自分で味見して病院へ行きました。(笑)

掲載の方、めちゃくちゃ遅れてごめんなさい!(><)
ファリスって、料理の方は本当の所、どうなんでしょうね〜??
海賊のお頭の時は、子分とかにおかかえシェフとかいそうですしねぇ…
やっぱり料理は爆発なのかしら(激謎)

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